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ハブラシ、フロス…歯科衛生士によるお口の専門店 whitia

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歯肉炎と歯周炎(歯槽膿漏)





 次は、むし歯と双璧をなす歯肉(歯ぐき)の病気、「歯肉炎」と「歯周炎」のお話です。

 歯肉が腫れたり、血が出たり、いつの間にか歯肉が下がっていたり…。

 こんな経験はありませんか?

 歯肉炎や歯周炎を合わせて歯周病といいますが、これの怖いところは、痛みがないまま、長い時間を

 かけて症状が進むこと。

 20年、30年といった長い間じっくりじっくり細菌はお口の中を蝕んでいき、気が付いたときには取り返し

 のつかないことになっている…。

 ある意味、むし歯よりも怖い歯周病。どんなものか見てみましょう。


※歯周炎は歯槽膿漏のことです。



歯肉炎は「歯肉(歯ぐき)のみ」





   
 
  「歯肉炎」は、歯周病の第一段階で、歯肉のみに限られた病気です。

  歯肉が腫れたり、出血したり、炎症を起こします。原因は、そうプラーク

  プラークは、バイキンの塊。歯肉や歯の周りに付くと、毒素を出して攻撃を始めます。

  すると、身体はその毒に抵抗するため、歯肉に血を集めます。

  血の中には、バイキンや毒素と戦う「白血球」がいます。

  プラークが長く留まれば留まるほど、血は集まり、戦って悪くなってしまった白血球が

  溜まります。すると、歯肉はぶよぶよになり、簡単に血が出るようになります。

  これが「歯肉炎」です。

  「歯肉炎」の段階では、オーラルケア、ブラッシングで十分回復が可能です。

  



歯周炎は骨が溶けている?!






  「歯肉炎」が歯肉のみの病気だったのに対して、「歯周炎」は歯肉の下にある、歯を支えている骨「歯槽骨」が溶けて

  小さくなってしまう病気です。

  プラークの毒素が強くなり、歯肉のみでは留まれなくなると、今度は下にある歯槽骨に影響を及ぼし始めます。

  すると、歯槽骨は身体を守るために、毒素から逃げるように自ら骨を溶かしていきます。

  こうして歯槽骨はどんどん小さくなり、しまいには歯を支えきれなくなって、歯を抜かざるをえなくなる。

  これが歯周炎です。

 


*中等度歯周炎*

中程度まで進んでしまった歯周炎です。

歯肉の上の方にはプラークが、そして歯肉の中の方に「歯肉縁下歯石」と書か
れた歯石が付いています。

歯肉が腫れたままで歯槽骨が小さくなってしまうと、歯と歯肉のすき間が深く
ってしまいます。このすき間を「歯周ポケット」といいます。「歯肉縁下歯石」とは、この歯周ポケットに入り込んだプラークが石になってしまったもの。

これは、歯肉の炎症や歯槽骨が溶けていくのをさらに進めます。
歯医者さんに行って、取ってもらい、正しいオーラルケアをする必要があります。



*重度歯周炎*

重度の歯周炎です。
歯槽骨が、歯を支えられないほど小さくなり、今にも歯が抜けそうです。
歯周ポケットが深くなり、歯肉縁下歯石の量も増えています。
こうなると、歯を残しておくのは難しくなります。


ちなみに、歯周ポケットの深さは

健康な歯肉で0.5~2mm
歯肉炎で2~4mm
軽度の歯周炎で3~5mm
中等度歯周炎で4~7mm
重度歯周炎で6mm以上


とされています。ただし、歯肉炎時の歯周ポケットは、歯槽骨の吸収はないので、
一時的にできたポケットとして「仮性ポケット」といわれます。



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